15リットルのミドリイシ水槽

海水魚の白点病を治療する

飼育基礎知識

水槽立ち上げ時の宿命ともいえる病気がやってまいりました。

以前公開した動画の中ですでに映っていたのですが、我が家の水槽の唯一の住民(住魚)「チェルブピグミーエンゼル」白点病にかかりました・・・!

世の中にある白点病の治療法などをおさらいしながら、今回行った治療法と経過をご紹介できればと思います!

※淡水魚でも同様に「白点病」と呼ばれる病気(症状)があり、海水水槽での症状が類似しますが要因となる原虫(後述)が異なるものとなります。このページでは海水水槽における「白点病」についてお話していきます。

白点病とは?

まず「白点病とはなんだ?」というところからですが、

魚の体に白い点々が付くことからそう呼ばれています。

人間でいうところの「風邪」に近いものだとも言われますが、お店に入荷して間もないストレスを抱えた個体人工エサに餌付いておらず痩せた個体などにとっては命に係わる病気です。

病気と言いましたが実はこれ病気ではなく、『クリプトカリオン・イリタンス』という生物が寄生した状態です。

その虫が白い点々の正体なんですね。

主にヒレに寄生する

身体に付くこともあるが稀

この画像は発症して3日目くらいに撮影したものですが、自然治癒で様子見をしていたところあまり芳しくないように感じたため、治療を行うことにしました。

白点病の原因になる白点虫には成長のサイクルがあります。

寄生した後、一時的に魚の身体から離れるので、初めてこの病気に遭遇した方は「治った!」と思ってしまいがちで大変危険です!!

正しく知って正しく恐れましょう!

白点病の治療法

先ほど白点虫のサイクルを簡単に図で紹介しましたが、こいつらの厄介なところは「治療効果が出る時期が限られている」という点です。

どういうことかといいますと・・・、

『寄生期』では魚の粘膜内に入り込み、『分裂期』にはシストと呼ばれる膜で覆われた状態になっていて、薬などの攻撃が白点虫には届きません。

なので、防御壁がなくなる『成長期』に合わせて治療を行わなければいけません。

※『〇〇期』という表現は上記サイクル図に起因した呼び名です。正式的名称ではない場合があります。

ではどのような治療法があるのか見ていきます。

銅イオン

かなり強力な治療薬で、白点病なら銅イオンというくらい使用されて来ました。

そう、「されて来ました」

大変、危険なもので無脊椎動物だけでなく、バクテリアにも大きな影響を与えます。

このあと紹介する治療薬の中にもバクテリアに影響を与えるものがありますが、やはり銅イオンは強めです。

現在、世の中にある水槽のほとんどがライブロックと何らかの無脊椎動物を含むものになっているはずです。

銅イオンの数値をしっかりと計測しながら使用しなければならないなどの難しさもあり、初心者向けの治療法ではないと言えます。

【メリット】
・他の治療薬と比べて効果が大きいと言われている
・チョウチョウウオ水槽などの無脊椎動物やライブロックを含まない水槽には直接使える場合もある

【デメリット】
・隔離が必要で水槽内の原虫に効果がない
・魚の色が落ちることがある
・銅イオンを使用した水槽や容器では無脊椎動物が飼えなくなる
・濃度の計測が必要

グリーンFゴールド顆粒

一番一般的に使われている治療法だと思います。

ただし無脊椎動物やライブロックには使用できないため魚の隔離が必要です。

隔離が必要ということは水槽内の白点虫を直接叩くことができず、現在寄生している白点虫のみの増殖を防ぎ、魚自身に体力を付けさせて治癒へ向かうということになります。

【メリット】
・ショップ等でも使われていて、ネット上にも多くの経験談あるため使用法が確立されている

【デメリット】
・隔離が必要で水槽内の原虫に効果がない
・魚の色が落ちることがある

ヒコサンZ

こちらも有名な治療薬です。

ライブロックやエビが入っていても使用できるので、水槽によっては直接の添加が可能です。

【メリット】
・導入生体により、直接添加可能な水槽もある

【デメリット】
・貝やイソギンチャクがいる場合は隔離が必要
・青い液を使うため、水槽に色が移ることがある

ICH

エビやサンゴが入っている水槽でも使えるという商品です。

水槽全体に薬の効果を行きわたらせることができるので、一時的な治療ではなく再発の予防効果も期待できます。

【メリット】
・無脊椎動物がいても使えるため、飼育環境下にいる全ての白点虫にアプローチできる

【デメリット】
・即効性が低いため、重度の白点病にかかっている場合は手遅れになる場合もある

殺菌灯

紫外線を照射して遺伝子に傷を付けることで病気を抑える効果があると言われています。

治療というよりも予防として使われ、発症した白点病には効果がほぼ無いようです。

というか、クリーンな環境を作り過ぎる飼育法は魚の免疫を下げると考えているので、僕がショップ店員をやっていた頃はお客さんにおすすめしたことがない商品でした。

コケの抑制とかには効果があると思うのでその点では良いと思います。

【メリット】
・病気の予防として使用できる
・コケの抑制に効果が見られる

【デメリット】
・紫外線灯の交換が1年に1~2回必要
・殺菌灯に水を送るポンプが必要(専用でなくても外部フィルター等の連結可)
・(衛生仮説のような観点から見ると魚の免疫力を下げるかも?)

淡水浴

観賞魚ショップの店員をやっていた時のことですが、

「海水魚の病気には淡水浴!」

と思われているお客さんがたくさんいらっしゃいました。

先ほどの理由から身体に付いた白点虫には効果がなく、ストレスを与えて体力を奪うだけです。

【メリット】
・白点虫とは別の寄生虫を落とすため、問屋やショップでは特にマニラなどから入荷した魚には行う
・リムフォシスティスやトリコディナなどには効果的

【デメリット】
・白点病には効果がない

水温調整

白点虫は水温が高い方が寄生→分裂→成長のサイクルが早まると言われることもあります。

そのため、体表から早く剥がして治療薬が効く『成長期』に持って行くことを目的として使われることもあります。

【メリット】
・魚に寄生する時期を短くできる場合もある

【デメリット】
・増殖速度が上がるため、しっかりとした治療を行わなければ次のサイクルで大量の白点虫が寄生する

我が家の治療法

さて、いくつか治療法や治療薬をご紹介してきましたが、またこれらとは違った治療を今回行いました。

それが『オキシドール治療』です!

オキシドールって普通に薬局に売ってるあれですね。

500円持って行けばおつりが出ます。

「そんなもん水槽に入れていいんか?!」

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ここだけの話(?)前述の某治療薬の主成分はオキシドールなのです!

オキシドール治療法

さて、こいつのメリットですが、その某治療薬と同様にサンゴが居ようとも使えてしまいます!

「某」がバレちゃう!!笑

はい、そんな感じで白点病治療薬をミドリイシ水槽にダイレクト投入していくわけです。

使用量は、飼育水8(L)に対してオキシドール1(ml)の割合で入れます(うちの水槽は約16Lなので2ml添加)。

1日2回に分けて1回あたり1ml、計2mlという形で投入します。

右に見えるのが今回買ったマツモトキヨシ産オキシドール

注射器で計測

毎日添加しなきゃならんのはめんどくせえですが、魚を隔離するために水槽内をかき回さなくていいし、水槽内全体に薬の効果が行きわたるので良い治療法だなと思っています。

治療2日目(白点虫がたまたま離れていた時に撮影)
治療9日目(ほぼ白点虫は見られない)

こんな感じでなるべく飼育環境を変えずに治療することで、エサ食いを保ったまま治癒に向かえる点は優秀です!

個人的な意見となりますが、白点病治の予防として

・しっかりとエサを与えて体力をつける
・現在のエサを消化できているか観察する
・過度な衛生を避ける
・汚れを取り除くことを目的に定期的に換水を行う

こんなところを注意して飼育しています。

病気にかかった時の治療法も大切ですが、かからない環境づくりが一番大切かもしれません。

動画公開中

今回我が家の水槽で行った「オキシドールを使った白点病治療」の流れをご紹介しています!

※動画内で飼育水とオキシドールの比率を8:1と表記していますが、正しくは8000:1(8L:1ml)となります。

【海水魚】隔離不要の治療薬!オキシドールで白点病は治るのか?|30cm規格 小型水槽でミドリイシ飼育#16
タイトルとURLをコピーしました